民主党「次の内閣」防衛相の浅尾慶一郎参院議員は24日、同党を離党し、
次期衆院選神奈川4区に無所属で立候補する意向を表明した。民主党は、
同区で元逗子市長の長島一由氏の擁立を決めており、事実上の分裂選挙
なる。浅尾氏は24日、民主党に離党届を提出した。その後、国会内で記
者会見を開き、同党を離党し衆院選に出馬する理由について「政権選択だ
けでは国民生活の安心の担保にならない」などと語った。新党結成を目指
渡辺喜美行政改革担当相との連携については「今のところ何かあるわ
けではない」と述べた。浅尾氏は日本興業銀行を経て平成10年に初当選。
当選2回で、民主党青年局長などを務めた。

 

単独過半数に達していない参院の事情から、民主党も慰留をしたようだが
浅尾氏の意志は固く、神奈川4区への強行出馬となってしまった。いきな
り出鼻をくじかれた格好の民主党としては、影響を最小限に抑えるために
分裂選挙を乗り切る他は無い。神奈川4区の自民党候補は郵政選挙で生ま
れた小泉チルドレンの一人であり、逆風下では厳しい選挙戦が予想されて
いたものの、ここにきて思わぬ敵失に助けられたと言えるだろう。選挙対
策を一手に引き受ける小沢代表代行にとっても、顔に泥を塗られた格好と
なり、取れるはずの選挙区を落とす事態にもなりかねない。こう言った選
挙区は後々の禍根を残し、予想だにしないことも起きるのだ。