自民党細田博之幹事長は24日、報道各社のインタビューで、麻生太郎
首相の言動や党内の混乱に関するマスコミ報道について「字が読めないら
しいですねなんて楽しんじゃっている。ぶれたらしいなんて。どうでもい
いことだが、その方がみんな面白いんだよ。日本国の程度を表している。
国民の程度かもしれない」と批判した。国民の政治意識が低いと指摘した
とも受け取れるだけに、細田氏はインタビュー終了後、「誤解を招く表現
だった。謝罪します」と述べ、発言を撤回した。また、細田氏はインタビ
ューで、報道各社の世論調査についても「麻生さんをどう思いますか、鳩
山由紀夫民主党代表とどっちがいいですかって、もういい加減にしてくれ
っていう感じなんだけどね。それ聞いて何か意味ありますか」と語り、内
閣や自民党の支持率低迷にいらだちを示した。

 

マスコミが発表する世論調査に対して、それを額面通りに受け止めている
人は少ないだろう。そもそも世論調査の調査方法が現状に即したものとは
言えず、その結果を民意として反映させるには無理がある。安倍元首相の
時もそうであったが、マスコミの麻生首相に対する叩き方は執拗であり、
そして低次元のものであった。連日ホテルの高級バーに通う、漢字が読め
ないなど、他に報道すべきことがあるのではと思わせるような内容ばかり
だったではないか。今回の細田幹事長の発言は正論であるものの、相手が
マスコミなのだから、話す内容には気を付けねばならなかった。細田幹事
長がいらだっていては、事実上始まっている衆院選にも影響する。この発
言をマスコミは自民党を叩く材料として使うであろうし、野党の批判材料
ともなるであろう。だが、発言そのものは間違っていないことを改めて書
いておこう。