陸上の世界選手権の独占放送権を持つTBSテレビが、日本陸連から選手
のキャッチコピーを撤廃するよう通達を受けていたことが24日、分かっ
た。同局では1997年のアテネ大会から独占放送を続けており、男子短
距離の朝原宣治を「燃える走魂」、男子400メートルハードルの為末大
を「侍ハードラー」などと日本人選手、有力外国人選手に独自のCCを付
け、大会期間中に連呼してきた。だが、ネット上での批判や一部のネーミ
ングに不信感を抱いた現場関係者も多く、高野進強化委員長らが“強権”
を発動したとみられる。

 

我が国の選手が世界陸上と言った大会で好成績を残すのは、まだまだ難し
い状況だが、TBSは選手にキャッチコピーを付けることで、選手の実力
を過大に扱ってきた。TBS関係者も「確かにそのような話があったよう
です。今回は付けるにしてもかなり少なくなるはず」と認めている。内容
の伴わないキャッチコピーを付けられても、選手側も陸連側も困惑するだ
けであり、如何に独占放送権を持つTBSも陸連のクレームには応じなく
てならないようだ。また、世界陸上だけでなく独占放送権を持つテレビ局
が煽るだけ煽る放送姿勢を続ける限り、選手、視聴者側の不信は消えない。
今回の一件がテレビ局の放送姿勢を改める機会となれば良いが。