民主党鳩山由紀夫代表は29日、同党の衆院選マニフェストに、国と地
方の協議機関の法制化を追加する考えを明らかにした。協議機関設置を盛
り込まなかったことに橋下徹大阪府知事全国知事会の不満を踏まえた異
例の措置だ。熊本県菊陽町で記者団の質問に答えた。鳩山氏は「この間出
したのは政権政策集で、正式なマニフェストは公示日からしか配れない」
と述べ、追加は可能と強調した。鳩山氏のこの発言について、麻生太郎
相は29日午後、「常識的には考えられない。聞いた方は混乱する」と述
べ、マニフェスト軽視として批判した。災害視察のため訪れた福岡県那珂
川町で記者団の質問に答えた。 

 

橋下知事民主党マニフェストを「民主党は(東京都議選での圧勝など
で)勢いづくあまり地方への配慮を欠いた」と酷評し、「地方にとっての
メリットは今回のマニフェストの中にはない」とさえ言い切った。この酷
評に動揺したのか、発表したばかりの政権公約に、鳩山代表は場当たり的
に国と地方の協議機関の法制化を追加すると明らかにしてしまった。さら
に、この間発表したのは政権政策集で正式なマニフェストでは無いと呆れ
てしまう発言をしている。大々的に発表しておいて「あれはマニフェスト
ではありません」では話にならない。自民党マニフェスト発表が遅れて
いることについて「『後出しじゃんけん』で勝とうと思う根性は好ましく
ない」と言ったばかりではないか。発表したものがマニフェストで無いの
なら、この批判は何だったのか。常識的には考えられないとの麻生首相
見解も当然であろう。