衆院選前の最後の日曜日となった23日、各党党首は各地で街頭演説した
り、テレビ出演するなどして有権者に支持を訴えた。世論調査民主党
圧倒的優勢が伝えられる中、麻生太郎首相は格差拡大の反省と景気対策
実績を強調。民主党鳩山由紀夫代表は「最後の最後まで気を抜けない」
と楽観ムードを警戒した。首相は千葉県市原市の演説で、「自民党の市場
競争原理主義で、みなさんの生活にかなりのしわ寄せがいった。率直に反
省し政策をやり直さねばならない」と陳謝した。一方で4〜6月期の国内
総生産(GDP)が15カ月ぶりにプラスに転じたことに触れ、「経済対
策の正しさを証明した」とアピール。一方の鳩山氏は、「社会保障をぶっ
た切り、ハコモノ行政を優先する官僚任せの政治が、みなさんの生活を厳
しくした」と与党批判を展開し、政権交代の必要性を訴えた。

 

衆院選前のラストサンデー、各党の党首が各地で演説を行い支持を訴えた。
泣いても笑っても投票まで一週間である。新聞報道では民主党が300議
席を超える勢いなどと報じられ、自分が投じる票が死票にならないように
勝てそうな候補に入れる、そんな投票行動も起きるのではないか。選挙中
の予測報道は公平な選挙を妨げるとして、選挙中の世論調査の公表を禁止
している国もあるように、有権者に少なくない影響があるのは事実であろ
う。マニフェストをじっくり読んで投票するのではなく、あくまで空気に
よって流されていく。今回、民主党が受ける風はそう言った有権者が作り
出すものなのではないか。政策は良くわからないが、とりあえず政権交代
をさせてみよう、果たしてそれで良い結果が出るものなのだろうか。中身
も精査せずに白紙委任状を渡したも同然である。だが、風に助けられた政
党はいずれ風に泣く、これも道理である。