民主党内閣の閣僚人事の骨格が5日固まった。首相就任予定の鳩山由紀夫
代表は同日午後、新幹事長に決まった小沢一郎代表代行と会談し、新設す
国家戦略局の担当相に菅直人代表代行、外相に岡田克也幹事長をそれぞ
れ充てる方針を伝えた。菅氏は副総理と党政調会長を兼務する。このほか、
会談では、輿石東参院議員会長の留任が内定。7日の党幹部会で確認する。
また、鳩山氏は財務相藤井裕久最高顧問を起用する意向を決めたほか、
これまでの調整で、長妻昭政調会長代理の年金担当相就任が有力となった。

 

民主党は当選回数が少ない議員が多く、そう言った意味では経験不足の議
員が多いとも言えるだろう。そのため重要閣僚を任せられる議員となると
執行部の面々が入閣せざるを得ない状況だ。数だけは膨張した民主党では
あるが、その中に相応しい資質を備えた政治家はいるのであろうか。重要
閣僚以外の人事が非常に気になるところだ。安倍政権で支持率を低下させ
た原因は閣僚の不祥事にあった。16日には立ち上がる鳩山政権は期待が
大きいだけに、その反動も大きいはずだ。一度民主党のやらせてみようと
一票を投じた有権者は、長期的な視野をもっていたのであろうか。民主党
は来年の参院選を控え、それに勝つまではドラスチックなことは打ち出せ
ず、マニフェストで掲げたバラマキに近い政策のみを実行することが予想
される。目玉政策の一つ子ども手当の財源の一部に想定する配偶者控除
廃止については、来年度には実施せずに先送りするなど、早くも参院選
見据えた動きを見せているのが良い例だ。今後とも注視したい。