公明党は7日の中央幹事会で、衆院選敗北の責任を取って辞任する太田昭
宏代表の後任に、山口那津男政調会長の起用を内定した。8日の全国代表
者会議で正式決定し、新執行部が発足する。山口氏は党本部で記者団に「
政調会長として責任の一端はあるが、信任をいただいたら、国民のために
一身をなげうち、党の再建に全力を尽くす。衆院選をしっかり総括し、来
年の参院選へ必勝の構えを作らなければならない」と語った。同党は既に
幹事長に井上義久副代表、政調会長に斉藤鉄夫環境相を充てる人事を内定
している。

 

衆院選では小選挙区に立てた候補が全滅するなど、これまでに無い打撃を
受けた公明党。我が国最強の集票マシンである創価学会と言えども、投票
率が上昇する中での選挙戦は、想像以上の苦戦を強いられたことだろう。
組織票は投票数が多くなればなるほど、効果は薄まるものである。執行部
が壊滅したことで、新たに山口政調会長が代表に横滑りすることになった
わけだが、公明党は一度たりとも代表戦をしたことの無い政党である。つ
まり支持母体である創価学会の意思が人事に働いていると言うことである。
与党から野党へと転落し、党の再生の道のりは遠い。来年の参院選までに
どのように政界を立ち回っていくのか。自民党以上にカラーを発揮しにく
公明党だけに、その前途は決して明るいものではないだろう。