自民党総裁選は18日午前に告示され、届け出順に西村康稔衆院議員、
河野太郎衆院議員、谷垣禎一財務相の3氏が立候補を届け出た。ベテ
ラン勢中心に支持を広げる谷垣氏と、「世代交代」を訴える中堅・若手
の後押しを受けた河野、西村両氏による三つどもえの新リーダー選びが
スタートした。今回の総裁選は、先の衆院選惨敗を受け辞任した麻生太
郎前首相の後継総裁を決めるもの。野党としての総裁選は、河野洋平
衆院議長が選出された平成5年7月以来、2度目。衆参両院議員票19
9と地方党員票300の計499票で争われ、28日に第24代総裁が
決定する。新総裁にとっては、最大の政治決戦となる来年夏の参院選
向けた挙党態勢の構築が課題となる。

 

麻生前総裁の後継を選ぶ自民党総裁選。これまでは総裁選ともなればメ
ディアの注目を集めたものだが、今回は野党に転落した中での総裁選だ
けに、鳩山政権の話題と比較すればニュースバリューは低いと言える。
そんな中で如何に総裁選を盛り上げて、次期総裁が誰なのかをアピール
することが必要となるであろう。衆院議員が激減したことで、議員票が
地方の党員票を下回ったことで、麻生包囲網の際のように、派閥の領袖
が一気に票を固めてしまうことは不可能となった。そうなると、やはり
地方に目を向けることが総裁選を勝ち抜く条件となる。今のところは閣
僚、党三役を経験している谷垣氏がリードしている状況だが、メディア
への露出も多い河野氏も中堅、若手の票を結集出来れば、十分に勝機は
見出せるだろう。西村氏は厳しい戦いになるだろうが、20人の推薦人
を集めたことは地力があるとも見られる。来夏の参院選に向けて、誰を
総裁に担ぐか。党再生への道は始まったばかりである。