自民党総裁選に立候補した西村康稔前外務政務官河野太郎元副法相、
谷垣禎一財務相は24日、党青年局・女性局共催の公開討論会に出席
した。この日は党改革の競い合いとなり、谷垣氏は新執行部が積極的に
地方に出向いて対話する考えを表明した。河野氏は党の意思決定に地方
組織の代表を加える意向を示し、西村氏は党員資格の緩和を訴えた。3
候補は民主党と政策で競う姿勢では一致したが、野党となり官僚の助け
が期待できない今、独自の政策立案は容易ではない。この点について西
村氏は有識者を交えたシンクタンクの創設を主張。河野氏は年1回の党
大会をセレモニーにせず、国会議員と地方代表が政策を議論する場にす
ると主張。谷垣氏は「国会論戦で先頭に立てる人を養成する」と語った。

 

鳩山首相が本格的に外交デビューを果たした中で、自民党では次期総裁
を選ぶために、3氏が総裁選を戦っている。もちろん、メディアの注目
が集まることも無く、しばらくは野党になったことの意味をかみ締めて
いることであろう。かつての自民党総裁選と言えば、メディアも大騒ぎ
し、嫌でも自民党は注目されてきた。衆院選での大敗後、党再生に向け
て迅速に動かなければならない、自民党員は誰もがそう思っていること
だろうが、野党経験がほとんど無いのが足かせになるかもしれない。衆
院選で勝ち抜いてきた議員はベテランも多く、そう簡単に考えを変えら
れるとは思えない。それだけに今回の自民党総裁選で、どれだけ溜まっ
た膿を出し切れるか、全てはそれからであろう。世代交代などと言う言
葉だけで片付けられる問題ではないのだ。