鳩山政権発足後、初の国政選挙となる参院神奈川補選が8日、告示され
る。民主党議員だった浅尾慶一郎衆院議員が衆院選に出馬したことに伴
うもので、民主、自民、共産の各党が公認した3人と諸派の1人の4新
人が立候補を予定し、25日の投開票に向けて準備を本格化させている。
来年夏の参院選での過半数確保につなげたい民主党に対し、自民党はイ
メージを刷新し衆院選の雪辱を目指す。民主党の元内閣府課長補佐の金
子洋一氏について、陣営では、景気や中小企業対策などの政策通で「霞
が関の世界を知り尽くしているからこそ、官僚の抵抗を抑えられる」と
アピールする。衆院選で惨敗した自民党は、「若さ」「女性」をキーワ
ードに前横浜市議角田宏子氏を候補に選んだ。角田氏は、子育て支援
の拡充のほか、与党が掲げる夫婦別姓などの政策に異論を唱え、保守層
への浸透に努める。

 

先の衆院選で大敗した自民党にとって、来夏の参院選がリベンジを果た
す機会となるであろうが、党勢の低迷は拭いようも無く、新総裁はベテ
ランの後押しを受けた谷垣氏となり、三役も無難な顔触れとなった。危
機においては、若手よりも経験を積んだベテラン、との力学が働いたに
しても、これまでの自民党と何ら変わることの無いと有権者に判断され
れば、その時点で来夏の参院選も危ういだろう。特に野党に転落した自
民党を業界団体が支援するとは考えにくい上に、これまで恩恵に与って
きた最強の集票マシンである創価学会公明党が距離を置いている。こ
のような状況だからこそ、地力を発揮しないことには勝利など覚束ない
のだ。長らく続いた自民党に対する不満が、民主党政権を誕生させる原
動力となった以上、その民主党政権政権政党足るか、そこを突いてい
く他に手段は無い。これからの選挙は無党派層が、どっちに振れるかで
決まっていくこととなるだろう。それが、日本の政治を正す流れとなる
かは、否としか言いようがないが。