民主党小沢一郎幹事長は12日午後、山梨県昭和町で記者会見し、「来
年夏の参院選過半数を目標とすることはどの党でも当たり前だ」と語り、
単独過半数を目指すことを重ねて強調。その上で、社民、国民新両党との
連立の枠組みについて「衆院選も互いに協力していい成果を上げたので、
その協力関係は今後も維持していきたい」と述べ、参院選後も連立を維持
する可能性を示唆した。記者会見に先立ち行われた輿石東参院議員会長の
国政報告会でのあいさつでも、小沢氏は「参院では民主党単独過半数
至っていない。これは社民党国民新党との連立を否定する意味ではなく、
一緒にやってきた仲間だからこれからも一緒にやっていく」と強調した。

 

民主、社民、国民新党の3党連立は数合わせそのものだが、小沢幹事長
言葉が真実なら、参院選単独過半数を確保しても、連立関係は維持して
いくことになるようだ。連立維持を判断するのが、党務を仕切る小沢幹事
長なのか、それとも民主党代表でもある鳩山首相なのか。この辺りが民主
党の二重権力の弱点であろう。特に理念が明確に異なる社民党が連立の中
の「ガン」ともなりかねず、ここを押さえられる自信が小沢代表にはある
と言うことであろうか。民主党の主張する対等な日米関係の構築や、沖縄
基地問題、インド洋での給油活動の延長、これらの安保政策に社民党
黙って見ているとは思えない。民主党にしても、政権を取った以上は現実
をある程度は考えることになり、社民党とは相容れない部分が出てくるだ
ろう。その際に、小沢幹事長はどのような対応をするか。見ものである。