鳩山由紀夫首相は14日、シンガポールブルネイのボルキア国王と会談
し、「国民に税金が課されていないと聞いた。日本国民もブルネイに移住
したいと考えるだろう」と、「所得税は無税」という同国の税制をうらや
むような発言をした。首相自身が資産報告漏れで「脱税の疑い」を指摘さ
れている中、不用意な発言と言えそうだ。首相は10日に、株式取得など
の記載漏れがあったとして、2008年までの7年分の資産報告書などを
訂正したばかり。自民党が「脱税の可能性が含まれていると言わざるを得
ない」(大島理森幹事長)と批判したのに対し、首相は「税はしっかりと
払っている。疑いという言葉で大くくりされたら、とてもつらい」と反論
していた。

 

有数の資産家でもある鳩山首相だが、自身の巨額の資産報告漏れ問題につ
いて「恵まれた家庭に育ったものだから、自分自身の資産管理が極めてず
さんだったことを申し訳なく思う。心を入れ替えてしっかりとやりたい」
と如何にも浮世離れした発言をしたことで、あまりお金には執着が無いと
思いきや、所得税が無税と言うブルネイの税制を羨む発言をしたことで、
顰蹙を買うのは間違い無いだろう。民主党代表として「国民の生活が第一
とスローガンを掲げながらも、この体たらくでは庶民の気持ちは到底理解
出来まい。このような些細なことをいちいち取り上げるな、そう言う人も
いることだろうが、一年前を思い出して欲しい。麻生前首相が連日のよう
に高級ホテルのバーに通っていることを取り上げて、叩き続けたのは誰だ
ったのか。鳩山政権の支持率は早くも下降し始めており、こう言った舌禍
を繰り返していては、マスコミの餌食になるだけだろう。