任期満了に伴う社民党党首選が4日午前、告示された。現職の福島瑞穂
首が立候補を届け出た。福島氏のほかに立候補の動きはなく、午後3時の
届け出締め切りを持って福島氏の無投票4選が確定する。来年1月の党大
会で正式に選出される。任期は2年。福島氏は同日の党両院議員総会で、
「今後は平和、雇用、環境、男女共同参画、人権などで具体的な成果を出
す政党としての社民党を作っていく。政治を変えましょう」と述べ、重ね
て4選に支持を求めた。今回の党首選をめぐっては、米軍普天間飛行場
設問題に対する福島氏の対応が不十分だとして、衆院沖縄2区選出の照屋
寛徳衆院議員が出馬を検討した。これに対し、福島氏は3日、政府が現行
計画通り同県辺野古キャンプ・シュワブ沿岸部に移設を決めた場合は「
重大な決意がある」と連立離脱を辞さない姿勢を表明した。

 

一時は職員のリストラに追い込まれた社民党であったが、これは「労働者
の党」としての社民党の自己否定であると批判されたものだった。しかし、
民主党が先の衆院選で大勝したことで、小政党ながら連立与党の一翼を担
うことになったわけだが、もともと予想されていたように、大勝したこと
で膨張した民主党の前には、影響力を発揮するどころか、存在感すら霞ん
でいたのが現実である。その存在感を発揮しようとしたためか、迷走する
普天間基地問題の着地点として想定されていた辺野古のキャンプ・シュワ
ブ沿岸部への移設案を真っ向から否定し、連立離脱を匂わせた。それにし
ても、福島党首が「重大な決意がある」とまで言い切ったのは、あくまで
党内事情によるところも大きいと思われる。それが民主党の足を引っ張る
ことになるのは間違い無く、着地点を見失った鳩山政権は先送りを繰り返
して、問題はひとまず越年することが確定した。オバマ大統領に軽々しく
「トラスト・ミー」と言ってしまった鳩山首相の心境や如何に。