鳩山由紀夫首相の資金管理団体友愛政経懇話会」をめぐる偽装献金問題
で、首相と弟の鳩山邦夫総務相側に資金を渡したとされる母親が、同時
期に両氏の姉にも資金提供していたことが14日、関係者の話で分かった。
東京地検特捜部もこうした事実を把握しているもようだ。政治と無関係の
姉への提供が判明したことで、母親の資金が政治活動への支援ではなく、
相続対策の贈与だった可能性が強まった。首相は姉と邦夫氏との3人きょ
うだい。姉は鳩山家関連の財団理事を務めているが、政治に直接のかかわ
りはない。

 

鳩山首相の偽装献金問題は、掘れば掘るほど疑惑が湧いてくる、そんな疑
惑の鉱脈とも言える根深さがありそうだ。政治家である鳩山由紀夫首相、
鳩山邦夫総務相の兄弟に、実母から巨額の資金が流れていたことが明ら
かになったと思いきや、今度は政治に関わりの無い姉にまで資金提供がさ
れていたとあっては、計画的な脱税であったと言われても仕方あるまい。
首相の実母は「側近に任せていた。使い道などは知らない」として、資金
提供が贈与だったかどうかは分からないと説明したとされ、鳩山首相も鳩
山元総務相も「知らなかった」の一点張りで逃げ切ろうとしていた。だが、
政治家でも無い姉にまで資金提供をしていたとあっては、実母はどう説明
をするのだろうか。政治家なら「秘書がやったこと」で済ませてしまうか
もしれないが、今回は「知らなかった」では済まない。真面目に税金を納
めている人が馬鹿を見ないよう、疑惑の徹底的な解明を求めるものである。
バレなければ問題無い、バレても修正申告をすれば問題無い、そんな不条
理がまかり通るようでは、我が国の未来は無い。