民主、自民両党が来年1月の党大会で、それぞれ採択する次期活動・運動
方針案が28日、明らかになった。来夏の参院選に向け、民主党は「単独
過半数議席獲得を必ず実現すべく、最大限の取り組みを展開する」と強
調。一方、自民党も「第1党の座を奪取する」との目標を掲げており、両
党とも次期参院選を来年の最大の政治決戦と位置づける構図が鮮明となっ
ている。民主党は来年1月16日、政権交代後、初めての党大会を迎える。
10年度活動方針案では次期参院選での勝利を念頭に「衆参両院での過半
数を足場に、マニフェスト関連の法案などを確実に成立させる道筋をつく
る」と指摘。自民党に比べ、脆弱とされる党組織についても「党員・サポ
ーターは登録目標を総支部ごとに設定し、目標実現を図る」と組織力整備
に重点を置いている。一方、1月24日に党大会を開く自民党の10年運
動方針案は「見せかけの政治主導」「『アメとムチ』による恐怖支配」な
ど、政府・民主党への批判を随所に盛り込んだ。

 

鳩山政権の支持率は続落傾向にあるものの、政党支持率を見れば、民主党
が他党を引き離す勢いを維持している。来年の参院選過半数獲得を目指
小沢幹事長にとって、いざとなれば鳩山首相の顔を挿げ替えるくらいの
ことはするであろうが、それも政党支持率の高さがあって出来ることなの
だ。偽装献金問題での対応が足を引っ張り、そして自身の過去の発言との
整合性が取れず、知らぬ存ぜぬで検察に上申書を出したことで、疑惑はよ
り深まっている。そんな状態の鳩山首相を担いだまま、参院選を戦えるの
か、民主党の議員から声が出始めていることだろう。さらに社民党・国民
新党に振り回され過ぎている、何とかその状況を脱却したいと徐々に連立
解消に向けた舵をとっていくのではないか。連立関係を重視するあまりに
首相と閣僚の発言が一致しなかったり、首相の発言を担当閣僚や党の重役
が打ち消したり、鳩山首相指導力が全く発揮されていない。だからと言
って自民党が復活を果たせるかと言えば、決してそんな環境には無いのだ。
敵失がそのまま自党の支持につながるわけでもなく、やはり地道に強い野
党を目指さなくてはならない。それだけ受けたダメージが重いと言うこと
を改めて理解したことであろう。