16日夜、東京都内の日本料理屋に仙谷氏、岡田外相、野田佳彦・財務副
大臣、枝野幸男・元政調会長玄葉光一郎衆院財務金融委員長の5人が集
まった。渡部恒三・元衆院副議長が「民主党7奉行」と呼ぶ、「小沢氏と
距離がある」とされる面々だ。出席者の一人が「首相が小沢さんと一蓮托
生になるのはまずい。なぜ『信じている』なんて言ってしまったんだ」と
疑問を示すと、同調する声が相次いだ。小沢氏の説明に矛盾が生じれば、
政権の責任問題に直結してしまうからだ。玄葉氏は今回の事件に関し、記
者団に「国民がどう受け止めるか考えた場合、参院選への影響を懸念せざ
るを得ない」と語っている。また、この会合は欠席したが、7奉行の一人、
前原国土交通相大阪府泉佐野市での会合で「しっかり説明し、おかしな
ことには自浄能力を発揮して正していかなければ、政権交代を選択してく
れた国民に顔向けできない」と強調した。

 

鳩山首相小沢幹事長の続投を承認したことで、民主党内はいわかに慌た
だしくなってきたようだ。民主党7奉行の面々にしても、仮に小沢幹事長
まで捜査の手が及んだ際に、自身に影響が無いようにある程度の距離を取
って置く必要性を感じていることだろう。検察と徹底的に闘うとまで言い
切った小沢幹事長だが、弁護士任せで説明責任を果たしているとは言えず、
さらに元秘書らが3人も逮捕されたことで、ダーティーなイメージはます
ます拭いさることが難しくなった。常に疑惑を持たれたまま、参院選の陣
頭指揮をするのは、かえって党のイメージダウンとなるだけで無く、選挙
にも大きく影響するだろう。その時に続投を承認した鳩山首相の責任問題
が浮上するであろうし、小沢幹事長の後ろ盾を失えば、あっさりと首相を
放り出しかねない。ナンバー1と2がそろってカネの問題にまみれている
とは、クリーンなイメージは完全に霧散したと言えるだろう。