[政治]

参院予算委員会は26日、鳩山首相と全閣僚が出席し2009年度第2次
補正予算案の基本的質疑を行った。自民党など野党は首相自らの偽装献金
事件、小沢民主党幹事長の資金管理団体陸山会」をめぐる政治資金規正
法違反事件など、「政治とカネ」の問題で首相らの見解をただした。首相
陸山会の事件に関する小沢氏の責任について「ご自身がお決めになる話
だと理解する」と述べた。また、陸山会が多数の不動産を保有しているこ
とについて、「普通の議員では無理だし、行わないことだと思う。無理な
ことをしていると国民は見ていると思う」と述べ、好ましくないとの認識
を示した。改革クラブ荒井広幸氏が、政治とカネの問題で不信感が高ま
っているとして衆院解散・総選挙を求めたことに対しては、首相は「今、
解散総選挙を行う意思はない」と否定した。

 

資金管理団体が不動産を購入する必要性、これを問い質されれば、鳩山首
相と同じ回答をせざるを得ないだろう。現に、総務省に届け出のある現職
国会議員の資金管理団体のうち、土地を保有するのは陸山会だけと言うこ
とからも、疑惑は深まるばかりだ。なぜ不動産を買う必要があったのか、
「秘書に宿舎(寮)を提供してやろうと買った」「(事務所の)賃貸はよ
くて購入はよくないという論理は分からない」と必要性については小沢幹
事長の口から説明がされたことは無い。小沢幹事長に「闘って下さい」と
まで言った以上、鳩山首相も一蓮托生のはずだが、今回の答弁を見る限り
は徐々に距離を置きつつあるようにも思える。自身の偽装献金問題も有権
者の理解を得られるはずが無く、とかく政治とカネの問題は民主党のトッ
プ2を締め上げている。苦しい政権運営が続くことだろう。