[政治]

衆院予算委員会与野党理事は14日、NHK番組に出演し、政治とカネ
の問題をめぐり論議した。この中で、自民党町村信孝官房長官は、鳩
山由紀夫首相が実母から多額の資金提供を受けていた問題について「出張
尋問を視野に入れて対応を検討したい」と実母からの聴取の必要性を強調。
これに対し、民主党海江田万里氏は「(国会に)呼び寄せるとか病院に
行くのは人道問題だ」として、応じない考えを示した。公明党富田茂之
氏は、首相が東京地検に提出した上申書に関し、同委員会に開示するよう
要求。海江田氏は「前向きに検討してもいい」と述べた。 

 

鳩山首相の偽装献金問題は解決するどころか、知らぬ存ぜぬで押し通そう
とする鳩山首相によって、ますます疑惑が深まりつつあるようだ。問題の
解決には実母からの事情聴取は欠かせないはずだが、入院等の事情もあっ
て見送られてきた。国会に来てもらうのが難しいのなら、自宅まで出向い
て聴取をすれば良いだけのことだが、残念なことに人道問題を理由にして
切って捨ててしまった。政治とカネの問題が鳩山政権を揺るがしていると
言う自覚はあるのだろうか。連立与党である社民党阿部知子政審会長は、
小沢氏が衆院政治倫理審査会で弁明するよう重ねて主張、さらに国民新党
下地幹郎政調会長は「民主党は党内にチームをつくるなど、新たな対策
を国民向けに立てるべきだ」と主張している。人道を盾にするのは結構だ
が、他党が同じ理由で事情聴取を拒否した時に、果たしてどのようなこと
になるか。良く考えておくべきだろう。