[政治]

自民党は16日、北海道教職員組合の事務所が民主党小林千代美衆院
員の陣営に違法に資金提供した疑いで家宅捜索されたのを受け、「政治と
カネ」の問題で鳩山政権を引き続き徹底追及する方針を明確にした。民主
党と教職員組合との不透明な関係を国会などで取り上げ、政府・民主党
イメージダウンを図る考えだ。自民党大島理森幹事長は同日の記者会見
で、今回の事件について「日本の教育現場がおかしくなっている証しの一
つ。労働組合の選挙活動、政治活動の問題にメスを入れなければいけない」
と宣言。鳩山由紀夫首相の偽装献金小沢一郎民主党幹事長の資金管理団
体をめぐる事件とともに「民主党の3大政治資金疑惑だ」と断じた。川崎
二郎国対委員長公明党の漆原良夫国対委員長と国会内で会談し、教職員
による資金提供について予算委員会などで追及していくことを確認した。 

 

支持率が続落傾向にある鳩山首相はその理由を「民主党らしさ、これから
出していく。国民は昔のような歯切れのよさを求めているのだと思う」と
語ったものの、自身の歯切れの悪さについてはどう考えているのだろうか。
野党時代の民主党は「金にクリーンなイメージ」で自公政権と対峙してい
たのだが、今回の小林氏への北教組の違法資金提供は、それなりに根の深
い問題であろう。資金提供が昨年の衆院選だけだったとは思えず、小林陣
営と北教組は相当に近い距離にあったのではないか。かつて山教組が校長、
教頭を含む小中学校教職員らから組織的に選挙資金を集めていたこと事件
があったが、これも民主党輿石東参院議員会長を支援するためのもので
あった。本来、子供達のために働くべき教職員が、選挙運動に没頭する姿
が正しいものか、それが問われているのではなかろうか。徹底的な解明を
求めるものである。