自民党に離党届を提出した鳩山邦夫・元総務相は15日、報道陣に対し、
大島幹事長が離党届を受理したと語った。鳩山氏は、「自民党の最大の失
敗は政権を取られたこと」としたうえで、現在の政権を「非常に社会主義
的な色彩が強い」と批判。離党の理由について「ばらまきもそうだし、外
国人の参政権夫婦別姓、教育の問題で、この国が滅びの道を入っていく
最悪の事態にあり、ああいう負け方をした自民党だけでは食い止める力は
ない。内から外に向かって言うのはおかしいから、外に出て同志を募って
強力な野党を作りたい」と意気込みを込めて語った。さらに新党の結成時
期については、「大型連休前に作りたい」と語り、「同志を募り、今の悪
政を退治する。今のところ5人ぐらい同調者がいると思う」などと語った。

 

麻生政権時のゴタゴタと言い、鳩山邦夫氏は兄の由紀夫氏を助けるために
自民党内を攪乱しているので無いかと、思ってしまうような出来事だ。舛
添要一前厚労相与謝野馨財務相との連携について「日本一頭のいい政
治家・与謝野馨、国民に大変人気のある舛添要一、この2人を結びつける
接着剤の役割を果たしたい」と話しているようだが、具体的にはどのよう
な活動をするのかが見えてこない。政党要件を満たすための5人は集まる
との見込みは、資金力のある鳩山氏からすれば難しい話では無いのは確か
だ。民主党の悪政を食い止めるには、自民党だけでは力不足と言うものの、
巨大政党と化した民主党をどう食い止めるのか。二大政党制の流れを崩す
には、極端な方向にブレやすい現状の小選挙区比例代表制を変えざるを得
ず、政策で勝負するにしても、数で押し切られれば歯が立たない。参院選
後の政界再編とは、如何なるものなのか。単に野党間で人が出たり入った
りしても、与党に対するインパクトは薄いのだ。与党が参院選で惨敗した
ところで、そこから飛び出すメリットは無く、政界再編を目論むには、か
なり状況が限定されると言わざるを得ない。