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民主党の高嶋良充筆頭副幹事長は１８日午後、生方幸夫副幹事長を党本部
に呼び、執行部批判が目立つとして、副幹事長の職を辞任するよう要求し
た。生方氏が拒否したため、執行部は同氏を解任し、後任に辻恵衆院議員
を決めた。小沢一郎幹事長に批判的な言動を締め付ける動きに党内からは
反発が出ており、対立が再び強まりそうだ。生方氏は、政策調査会の復活
を求めている党内有志の会の中心メンバー。小沢氏の党運営に批判的で、
同氏の「政治とカネ」の問題でも説明責任を尽くすべきだと訴えてきた。
執行部は、生方氏が一部新聞のインタビューで「今の民主党は権限と財源
をどなたか１人が握っている」として、鳩山由紀夫首相に小沢氏を注意す
るよう求めたことを特に問題視した。高嶋氏は「党の幹部が外に向かって
執行部批判をするのはおかしい」と非難。生方氏は「党内を何とか良くし
ようと思っての発言を封じたら、『言論の自由がない』ともっと言われる
」と反論し、処分するのであれば党倫理委員会に諮って正式に手続きを踏
むよう主張した。　

生方氏は解任にあたって「元秘書らが３人逮捕されている小沢氏の責任を
何も問わず、外部に向かって批判したから辞めろというのはおかしくない
ですか」と反論したようだが、高嶋氏は「党や支持団体への批判が外部に
向かって出たことは大きな問題だ」として、批判そのものが問題であると
して斬って捨てた。これでは小沢幹事長に対する批判を許さない、独裁体
制そのものではないか。生方氏の反論は、正に的を射ており、この点を突
かれても一方的に解任をしたのは、執行部の意向と言うよりも、小沢幹事
長の意向ではないのか。それとも小沢幹事長にゴマをする側近の判断なの
だろうか。起訴されなかったから潔白、と言う小沢幹事長の傲岸な言い分
には、誰もが納得していないはずなのに、批判を上から封じるのは党名の
「民主」の名に傷が付く。解任を受けて、枝野幸男行政刷新担当相は会見
で「何か問題のあることを言ったとは認識していない」、野田佳彦副財務
相も「耳に痛い話をした人が辞表を迫られるのは、極めてよろしくない」
と批判している。党の運営を一手に握る小沢幹事長に対して、モノが言え
るのは誰なのだろうか。少なくとも鳩山首相に、それを期待するのは酷と
言うものだ。