[政治]

民主党輿石東参院議員会長の自宅敷地をめぐる農地法違反疑惑で、自民
党の「労組マネー疑惑追及プロジェクトチーム」は19日、神奈川県相模
原市にある問題の土地を視察した。輿石氏の義弟名義になっている問題の
土地は、農地からの転用を原則禁じた「農振農用地」に指定されているが、
輿石氏の自宅母屋部分とともに塀で囲まれ、車庫と裏門から自宅につなが
る通路に“転用”されていた。視察した逢沢一郎衆院議員は「実態は輿石
氏の自宅だ」と強調。小里泰弘衆院議員も「宅地として支払うべき固定資
産税を農用地として100分の1程度しか納めなかった疑いがある」と指
摘した。逢沢氏らは相模原市農業委員会からヒアリングも実施。市側は、
輿石氏の義弟に対し、昨年10月から3度にわたり行政指導を行ったもの
の、改善策を講じる気配がないことなどを明らかにした。PTは週明けの
国会で疑惑を追及していく。

 

輿石氏は農業委からの指導を認め「直すべきところは直す」と述べたもの
の「違法な転用で収益を上げたような話ではないから、問題はない」と勝
手に判断しており、法律違反を軽く見ているのではないか。農業委は輿石
氏の義弟に昨年10月から計3回の行政指導をしたが、一向に是正されな
いことから今年2月下旬に庭石や植木など生活に影響のないものから除去
するよう求めていたようだ。今回、自民党の追及チームの発言にもあるよ
うに、宅地として使用していながら、農地扱いにして「節税」していたこ
とになる。転用がいつから行われていたかは分からないが、違反は違反で
ある。これが野党時代なら、そう注目されることも無かったのだろう。だ
が、輿石氏は政権与党の執行部を担う人物である。ちょっとしたことでも
追及されるのであるから、自らの襟を正して議員としての職責を全うすべ
きだ。半年も行政指導を放置した上に、違法な転用で収益を上げたわけで
はないから問題は無いなどと、言っている場合ではない。