民主党小沢一郎幹事長は26日、党本部で同党静岡県連の牧野聖修会長
と会談した。牧野氏は参院選静岡選挙区で、2人目の候補を県連としては
擁立しない方針を伝えた。小沢氏は「2人区は2人立てるのが原則だ」と
拒否したが、静岡県連が小沢氏の方針に公然と反対したことは波紋を広げ
そうだ。小沢氏は改選数2以上の選挙区では複数候補を擁立する方針を示
しているが、「政治とカネ」問題などの影響で内閣支持率が低迷。候補者
選びも改選数2の選挙区のうち4選挙区で2人目が決まっていない。小沢
氏は「4月2日には第2次公認を発表したい。それまでに党本部で候補を
出すこともあり得る」と複数擁立を貫く考えだが、共倒れなどを懸念する
地方組織には慎重論もくすぶっている。

 

民主党の「政治とカネ」を巡る騒動は収まることを知らず、鳩山首相、小
沢幹事長が知らぬ存ぜぬで、文字通り問題に蓋をしてしまった状態である。
そのような姿勢が支持率の低下につながっているわけだが、それでもなお、
小沢幹事長参院選での単独過半数獲得を目論んでいるようだ。むろん、
目論み通りにいかなくても、いざとなれば社民党国民新党を外してでも、
公明党を引き込んで過半数を維持しようとの考えもあるのかもしれない。
だが、参院選で敗北した責任自体は免れないだろう。党の実権を握る幹事
長の職を失い、全国からの陳情を集約する幹事長室の主でも無くなるのだ。
実権を失えば、取り巻きも去っていくであろうし、もはや表舞台への再起
は難しいだろう。かと言って、今のタイミングで小沢幹事長が辞任したと
ころで、支持率が上向くはずも無く、政治とカネの問題は民主党を揺るが
し続けるのではなかろうか。