[政治]

鳩山首相は29日夕、自身の資金管理団体友愛政経懇話会」の偽装献金
事件で政治資金規正法違反に問われた元公設第1秘書・勝場啓二被告の初
公判で、勝場被告が起訴事実を認め、検察側が禁固2年を求刑したことに
ついて、「勝場君は私のためを思って働いてくれて、このようなことを犯
した。私という政治家がいなければ、勝場君もこういう罪を犯さなかった。
その責任をかみしめながら、今の立場で国民のために精いっぱい働いて使
命を果たしたい」と述べた。

 

勝場氏は偽装献金について「まあ、ひとつはやっぱり、鳩山さんに将来大
きいことができる政治家になってもらいたいと。そういう実力があるよう
に見せたかったのですが、それだけのお金が実際には、集まっていなかっ
た・・・」と法廷で語ったようだが、果たして額面通りに受け止めて良い
ものなのだろうか。我が国でも有数の資産家に生まれ、何不自由無く生活
出来るだけの金を持つ議員に、献金をしようと思う人はそもそも少ないだ
ろう。献金は本当に必要な議員にだけすれば良いのであって、鳩山首相
ところに献金が集まらないこと自体が自然である。献金の多さ=政治家と
しての実力とは言えないのだ。かつて秘書の罪は政治家の罪、鳩山首相
そのように断罪していただけに、責任を果たす云々を語っている場合とは
到底思えない。どう言い繕っても、勝場氏は一人で責任を取らされている
構図にしか見えないのである。