与謝野馨財務相が来週にも自民党を離党し、新党を結成する意向を固め
たことが2日、分かった。自ら共同代表に就任し、新党結成を目指す鳩山
邦夫元総務相平沼赳夫経済産業相も合流する公算が大きい。すでに与
謝野氏や園田博之自民党幹事長代理を含め現職国会議員7人が参加の意
向を固めており、最終的に10〜20人規模の保守系政党となる可能性が
出てきた。 「政治とカネ」問題や米軍普天間飛行場市移設問題などで鳩
山政権が混迷を続ける一方、自民党の支持率も低迷しており、新党が実現
すれば、みんなの党と並ぶ第三極として存在感を示すことになる。夏の参
院選の結果次第では、政界再編の起爆剤にもなりそうだ。複数の関係者に
よると、与謝野、園田両氏は2日午後、行動をともにする意向を固めてい
る平沼氏、藤井孝男元運輸相と都内の施設で会談。新党結成に向け、詰め
の協議をしたとみられている。

 

政権交代の熱狂は醒め、民主党への失望が有権者に広がる中で、その受け
皿として既存の政党では無い「第三極」に期待が集まっているかのように
見える。果たして本当に「第三極」が国会において力を発揮出来るか、そ
のためにはどれだけの人数を揃えられるかが重要だろう。自民党を離党予
定の与謝野氏にせよ、園田氏にせよ、そして取りまとめ役の平沼氏にせよ、
ベテランばかりで新鮮さは感じない。先の衆院選で弱体化したとは、中規
模の政党と言えば、最強の集票マシンである創価学会に支えられる公明党
が存在し、政策的にも民主党と近い距離にある。民主党が単独で過半数
獲得出来なくとも、社民党国民新党との連立を維持することで、過半数
割れを防ぐことが出来、場合によっては公明党とも協力関係を築く可能性
がある。その際に、キャスチングボード狙いの新党は存在感を失う。そん
な状態で他の野党と共闘したところで、出来ることには限界がある。ただ、
一つ言えるのは民主党単独過半数を阻止し、暴走を止める一定の役割は
あると言うことだ。