山田宏・東京都杉並区長、中田宏・前横浜市長、斎藤弘・前山形県知事ら、
現役の首長と首長経験者が4月中に新党を結成することが7日、明らかに
なった。党首には山田区長が就任する方向で調整している。国会議員の参
加は見込んでおらず、政党助成法の政党要件は満たしていない。夏の参院
選では、選挙区と比例選合わせて10人以上の候補を擁立する構えだ。地
方の行財政改革に取り組んできた経験や実績を前面に、国政での財政再建
道州制導入などを目指す。新党の母体は、中田氏らが昨年10月に設立し
政治団体「よい国つくろう! 日本志民会議」の首長、首長経験者24
人で作る政治委員会。関係者によると、中田、斎藤両氏は今夏の参院選
の立候補を検討中で、来年4月に区長の任期満了を迎える山田氏は、自身
の出馬は「まだ白紙」としているという。

 

首長連合が国政で何をしたいのか、その辺がはっきりしないことには、当
選は覚束ないだろう。このタイミングで新党を結成するのは、民主党が政
権交代と言う追い風を失い、政治とカネの問題で逆風下にあるためと考え
られる。だからと言って首長連合が反民主の受け皿と成り得るかは疑問だ。
新党の中核を担うであろう中田氏は、自身が推進した開港博が予想を大幅
に下回る入場者数で大失敗したが、「市の財政再建にめどがついた」を理
由に突然辞表したことも記憶に新しい。事実上、首長を投げ出した人物に
求心力があるとは思えない。このまま参院選に臨んだところで、民主党
自民党の大政党とその他の小政党が乱立する状況になるだけだ。それが我
が国の政治体制として相応しいかは、大政党の動き次第だろう。