平沼赳夫経済産業相与謝野馨財務相らが10日、都内のホテルで記
者会見を開き、新党「たちあがれ日本」の結党を正式に発表した。平沼氏
が代表、与謝野氏は共同代表に就任。平沼氏は「政治生命のすべてをかけ
て、尊い国のために汗をかいていかねばならない思いで立ち上がった」と
述べ、打倒民主党、日本復活、政界再編を「使命」として取り組むことを
表明した。メンバーは平沼、与謝野両氏のほか、前自民党幹事長代理の園
田博之衆院議員、元運輸相の藤井孝男参院議員、中川義雄参院議員。「応
援団長」として石原慎太郎東京都知事も記者会見に同席した。

 

結局のところギリギリで政党要件を満たす5人でスタートすることになっ
た新党「たちあがれ日本」。平均年齢も70歳近く、ベテランばかりで、
少なくとも新鮮さを感じることは出来ない新党である。党の綱領としては
自主憲法制定、信頼される行政の実現、財源に裏打ちされた持続可能な社
会保障制度と経済成長力強化などを掲げたものの、どれだけの支持を集め
られるかは微妙なところだ。新党が狙うのは、反民主党の受け皿として票
を集めることにあるのだろうが、その役割として期待されているのは、み
んなの党ではないか。ベテラン議員ばかりの「たちあがれ日本」では、有
権者の期待を集めるどころか、守旧派のレッテルを貼られないかねない。
自民党では出来なくてたちあがれ日本では出来ること、その辺を示せなけ
れば、大政党の間に埋没するのは間違いないだろう。