[政治]

鳩山由紀夫首相は16日、国会内で北海道9区の地元後援者らと懇談し、
米軍普天間飛行場の移設問題について「普天間なんて皆さん知らなかった
でしょう。それが国民の一番の関心事になること自体、メディアが動き過
ぎている」と述べ、報道機関を批判した。その上で「必ず結論を出します
から、心配しないでください。信じてください」と5月末決着に重ねて自
信を示した。首相は09年11月、オバマ米大統領と会談した際もこの問
題で「トラスト・ミー」と発言している。首相は自らの資金管理団体を巡
る偽装献金事件にもふれ、「来週あたりに、すべてが決着していく。それ
以降はご心配いりません」と強調した。22日に予定される元公設秘書の
判決公判を念頭に、司法判断の見通しを示したものだが、首相自身の不起
訴処分に対する検察審査会の議決も控え「政治圧力と取られかねない重大
な発言だ」と渡辺喜美みんなの党代表は批判した。

 

時事通信社が実施した最新の世論調査では、鳩山内閣の支持率は前月比7
.2ポイント減の23.7%となり、ついに2割台まで落ち込んだ。不支
持率は56.5%と過半数を超えるに至り、再浮上は難しい状態である。
鳩山首相は何故自分が支持されないのか分かっているのだろうか。麻生前
首相は漢字が読めない、連日ホテルのバーに通っているなど、政権発足時
から、どうでも良いような報道が繰り返され、ズルズルと支持率が後退し
ていった。何もさせてもらえないうちに、そんな状況に追い込まれたのだ
から、メディアの役割自体を疑いかねないが、鳩山首相の場合はそうでは
無い。政権交代と言う熱狂が醒め、冷静に民主党を中心とした連立政権を
見た時に、何かおかしいのではと国民は気が付き始めたのだ。八方美人な
上に口が軽い鳩山首相が大言壮語を吐く度に支持率は落ちていくだろう。
鳩山首相が5月末決着とはっきりと明言した普天間基地の移設問題にして
も、オバマ大統領にトラスト・ミーとまで言った割には、真剣に考えてい
る節は無い。見限られるのも当然ではなかろうか。