永住外国人への地方選挙権付与に反対する「一万人大会」が17日、東京
都の日本武道館で開かれ、与野党議員が参院選を前に反対の姿勢をアピー
ルした。国民新党代表の亀井静香金融・郵政担当相は「拒否権を発動して
いるから成立しない」と与党の立場を強調したが、持論の郵政改革に言及
すると会場から「関係ないだろ」とヤジが相次ぐ一幕も。みんなの党の渡
辺喜美代表は「日本は外国人でも日本国籍を取れば首相になれる開かれた
国だ」と指摘し喝采を浴びた。平沼赳夫たちあがれ日本代表は「命がけで
頑張る」と訴え、自民党大島理森幹事長も「断固反対」を唱えた。一方、
民主党松原仁衆院議員も反対を表明したが、小沢一郎幹事長ら党幹部が
付与に積極的なため、会場は「小沢に言え」などのヤジの嵐に。連合傘下
の労組で民主党支持のUIゼンセン同盟幹部も壇上で反対を明言した。

 

今回の集会で連合傘下の労組で民主党支持のUIゼンセン同盟が、明確に
反対を主張したことは大きいだろう。UIゼンセン同盟の組織内議員に川
端達夫文部科学相民主党執行部に伴野豊、山根隆治両副幹事長や平田健
参院国対委員長らがおり、内閣、党執行部に影響を与える立場にいる。
だが、小沢幹事長をはじめとして賛成派が多数を占める中で、党内の議員
はあまり当てにならない。亀井氏のように連立与党から入閣している議員
が反対することで、そう簡単には法案を押し通せないだろう。石原都知事
は「与党を形成しているいくつかの政党の党首とか(親が帰化している)
大幹部は多い」として「ご先祖への義理立てか知らないが、日本の運命を
左右する法律をまかり通そうとしている」と発言したのは言い過ぎだが、
なぜ永住外国人への参政権付与が必要なのか。鳩山首相小沢幹事長は公
の場で説明すべきだろう。