5月1日に開幕する上海万博の公式PRソングが、岡本真夜のヒット曲「
そのままの君でいて」の盗作ではないかとされる疑惑で19日、岡本真夜
の所属事務所と本人が上海万博実行委員会から楽曲使用申請があり、快諾
したとマスコミ向けのファクスで明らかにした。岡本は「このたび上海万
博実行委員会さんより『上海万国博覧会公式PRソング』に『そのままの
君でいて』の楽曲使用の依頼をいただきました。世界中が注目するイベン
トである上海万博に協力させて頂ける機会を頂き、とても素敵なお話で光
栄です」と楽曲が使用されることに喜びのコメントを発表。所属事務所の
有限会社noiは「上海万博実行委員会から、『そのままの君でいて』の
楽曲使用申請のお話をいただきました。喜んでお受けする旨を、上海万博
実行委員会にご報告いたしました」と、盗作疑惑のあった公式ソングだが、
直接の依頼を受けて楽曲使用にOKを出したと明らかにした。

 

中国が国家プロジェクトとして推進する上海万博だが、思わぬところでミ
ソが付いたようだ。万博の公式PRソングの楽曲が、我が国のシンガーソ
ングライター岡本真夜さんの「そのままの君でいて」の盗作疑惑が浮上し、
万博事務局は暫定的に使用禁止を決定していた。開幕を目前に控えて、今
さら曲を作り直すわけにもいかず、岡本さんの所属事務所に楽曲の使用申
請をして、カバーソングとして体面を保つ以外に選択肢は無かった。ジャ
ッキー・チェン、アンディ・ラウなど中国を代表するスターが歌う曲だっ
ただけに、今回の盗作疑惑によって威信は地に落ちたと言えるだろう。岡
本さんの心中を察することは難しいが、協力と言う形が落とし所だったの
ではないか。それにしても、今回の問題で中国による知的財産権の侵害が
日常化している実態を今さらながらに痛感した。公式PRソングの作曲家
までもが、気軽に盗作をしているのは、驚きを禁じ得ない。