プロ野球・巨人前監督の堀内恒夫氏が22日、同市の自民党県連会館で記
者会見し、夏の参院選比例代表に同党公認で立候補することを表明した。
選挙区に立候補予定の宮川典子氏との合同街頭演説なども検討されており、
知名度の高い堀内氏の出馬は選挙区の情勢にも影響を与えそうだ。堀内氏
甲府商高出身で、巨人のV9時代にエースとして活躍。04、05年に
は監督を務め、08年に野球殿堂入りした。堀内氏は会見で「豪速球で正
々堂々と戦いたい。変化球は使いません」と述べた。公約の第一には「ス
ポーツ庁」の設立を掲げ、「スポーツ界の悲願。その実現のために尽力し
たい」と語った。同日堀内氏が公表した「立候補宣言」と題する文書によ
ると、このほかに「子どもたちの遊び場づくり」「野球とソフトボール
オリンピック競技に」「森と川と海を守る」などを公約にしている。

 

自民党参院選を天王山と位置付けて、本来なら結束して臨まなければな
らないはずだが、離党者が相次ぎ、その党勢は大きく後退している。次期
首相の呼び声も高い舛添氏が離党したことで、選挙の顔を失ったのは事実
であろう。今回擁立された堀内氏のように、知名度は高くとも政治家とし
ての実力が未知数の候補は両刃の剣だ。客寄せパンダに過ぎないと有権者
が見限れば、自民党以外に票が流れるであろうし、雨後の筍のように乱立
した新党にも票が流れるであろう。民主党が支持を失い、単独過半数獲得
が難しくなってきた状況で、第三極と呼ばれる新党に票が分散する可能性
も高まり、参院選後の政界は混沌としてきた。キャスチングボード狙いの
新党が、我が国の政治にとって必要なのかは置いておくとして、民主党
フリーハンドを与えないためには、必要と言えるだろう。