[政治]

公明党が冷え込んでいた自民党との関係修復に動きだした。近づく参院選
の一部選挙区での協力と引き換えに、比例票を上積みしたいとの思惑から
だ。新党ブームに埋没しかねないとの危機感も後押しする。公明党の井上
義久幹事長らは6日夜、自民党大島理森幹事長と二階俊博前選対局長を
都内の料理店に招待。話題は鳩山政権の迷走ぶりや後半国会の展望から、
参院選の取り組みに及び、選挙協力についても「あうんの呼吸でいこう」
との認識で一致した。公明側出席者は「こういう会合は非常に大事だ。ま
たやりたい」と満足げ。審議拒否に走る自民党を批判し、子ども手当法
採決に賛成するなど「自民離れ、民主接近」を強めてきた従来の姿勢と雲
泥の差だ。背景には、鳩山政権の長引く政治とカネ問題や内閣支持率急落
で、民主党との連携が支持者の理解を得にくくなったとの現場レベルの事
情がある。公明党幹部は「民主党の候補者は支援しない」と言い切る。

 

公明党のような政党を小判鮫と言うのだろう。下野した後は民主党に擦り
寄ったと思いきや、勢いを増すみんなの党に擦り寄ったりと、全くもって
節操が無い。乱立する新党を前にして、さすがに危機感を憶えたのであろ
うか、一年前まで連立を組んでいた自民党にも擦り寄ってきた。単独では
創価学会員の票しか見込めない以上、その票を武器にして自民党から組織
票をもらう腹積もりのようだが、果たしてうまく機能するのだろうか。確
かに支持団体が離反した自民党にとっては、喉から手が出るほどに欲しい
組織票なのは間違いない。かと言って、こうも節操のない公明党と協力関
係を築くことに懸念も憶えるだろう。「あうんの呼吸でいこう」との発言
も、一年前のような全面的な協力体制では無いことを意味しているのでは
なかろうか。何よりも自民党公明党と組むことで、そっぽを向く支持者
がいることを忘れてはならない。