[政治]

野党各党は15日、東京地検特捜部による小沢一郎民主党幹事長の3回目
の事情聴取について「検察審査会が起訴相当と議決しており、当然」と受
け止め、引き続き証人喚問を求めることなどで民主党を揺さぶる構えだ。
谷垣氏は神戸市で記者団に「小沢氏の説明は二転三転しており、宣誓した
上で証言するのが基本だ」と述べ、小沢氏が出席の意向を示す衆院政治倫
理審査会だけでなく、偽証罪に問われる可能性のある証人喚問を行うよう
要求。共産党穀田恵二国対委員長は「政権政党の幹事長が3回も検察の
聴取を受けること自体が異常だ。国会での真相究明が重要だ。証人喚問は
待ったなしだ」とのコメントを発表した。新党改革舛添要一代表は「捜
査の行方を見守るが、小沢氏は証人喚問や参考人招致に応じて説明責任を
果たすべきだ」と語った。

 

小沢幹事長を巡る政治とカネの問題は、民主党の支持率低下の要因となっ
ているのは間違いないだろう。今回、小沢幹事長東京地検特捜部による
3回目の聴取を受けたことで、政治倫理審査会に出席し潔白であることを
明らかにするとした。だが、政治倫理審査会は基本的に非公開で行われる
ため、潔白を明らかにするどころか、単なる内向きのパフォーマンスに終
わりかねないのだ。本当に潔白であることを明らかにしたいのなら、証人
喚問に応じるべきだろう。支持率が20%を切るまでになった鳩山首相
とっても、小沢幹事長を切ったところで、政治とカネの問題では自分まで
返り血を浴びることになる。民主党のナンバー1、2が問題を抱える中で
政治倫理審査会で禊を済ませようとは片腹痛い。中途半端な対応をしたと
ころで、かえって民主党を窮地に追い込みかねないだろう。