TBSは20日、赤松広隆農林水産相が「口蹄疫発生後の外遊中にゴルフ
をしていたと複数の民主党幹部が証言した」と複数の番組で報じたことに
ついて、同日昼のニュース番組で「裏付け取材が不十分だった」と謝罪し
た。同社広報部によると、20日未明のCS放送「TBSニュースバード
や、午前の地上波「みのもんたの朝ズバッ!」内のニュースでこのニュー
スを報じたが、同日午前に赤松農水相が全面否定。農水省側から訂正を求
められ、再取材したところ、取材に応じた民主党幹部が「情報は伝聞だっ
た」と述べたという。これを受けて「JNNニュース」で「発言には具体
的根拠がなく裏付け取材が不十分でした。おわびいたします」と謝罪した。

 

またTBSか思ってしまうようなニュースである。口蹄疫が発生している
にも関わらず外遊に出た赤松農相に批判は集まっているものの、それとこ
れとは全くの別問題である。そもそも嘘を垂れ流しては、報道機関として
失格だ。情報のウラを取るのは当たり前のことであり、内容が内容だけに
慎重になるべきであった。それでも報道してしまったのは、赤松農相叩き
に使えると思ったためか、非常に残念な話である。むろん、赤松農相の外
遊は最悪のタイミングであったのは間違い無いだろう。外遊中に被害は急
拡大し、発生地から半径10キロ圏内の牛や豚にワクチンを接種して殺処
分するなど、300−400億円が見込まれる大規模な対策を実施するこ
とになった。あの時、赤松農相が日本で陣頭指揮を取っていれば、と言わ
れ続けることだろう。自民党などの野党は赤松農相に対する不信任決議
を提出するようだ。これだけ被害が拡大した以上、誰かが責任を取らなけ
ればならないのは言うまでも無いことである。