[政治]

「責任は取るけれど連立離脱しなかった亀井氏は立派だ。そこが社民党と国
民新党の違いだ」。鳩山由紀夫前首相は11日のBS朝日番組の収録で、郵
政・金融担当相を辞任したものの、連立維持を決めた国民新党亀井静香
表を評価、自身の退陣につながった社民党への恨み節を漏らした。民主党
小沢一郎前幹事長に関しては「普段は仏頂面だが笑顔を見せるときのかわい
らしさがたまらない魅力」と持ち上げた。米軍普天間基地の移設問題につい
ては「(3月末まで)予算成立に注力していたので、十分知恵や体力を費や
せず残念だ」と吐露。初の沖縄訪問が5月になったことを「タイミング的に
遅れた」と悔やむとともに「みんなを説得する肝が据わっていなかった」と
反省の弁を語った。

 

肩書きが首相から前首相になって、その軽さに磨きがかかってきたようだ。
今回の亀井氏の辞任はしても連立は維持する、有権者からしたら、これほど
分かりにくいことは無い。しかも郵政・金融担当相の後釜は国民新党から出
るときては、ますます分からない。鳩山前首相は「立派」と評価するものの、
単なる茶番劇にしか見えてこないのだ。菅政権の発足によって、民主党の支
持率はV字回復を果たし、ボロが出ないうちに選挙を片付けたい、そんな思
惑が見え隠れする。だが、そんな甘い考えで参院選を乗り切れるのだろうか。
選挙に落ちればただの人とは言え、自分達のことしか考えていない。非常に
残念である。菅首相にとっても、9月に代表選を控える以上、大勝ち出来な
いまでも、無投票での再選を果たす名分として、最低限の勝利は欲すること
であろう。