社民党参院選公約の原案が12日分かった。菅政権に対する姿勢について、
「閣外にあって、厳しくしっかり監視していく立場で、是々非々で臨む」と
前文に明記し、消費税率の据え置きや、日米同盟強化に反対することなどを
盛り込んだ。前文では、昨年9月の政権参加以来、「民主党政権のいいもの
は応援し、悪いものにはブレーキをかける」との方針で臨んできたとし、今
後も「政権の品質保証役」を務めるとした。連立政権離脱の要因となった沖
縄の米軍普天間飛行場移設問題については、「鳩山首相は迷走のあげく、地
元や与党の合意のないまま、普天間基地の移設先を辺野古崎周辺とすること
で米国と合意した」と批判。菅政権に対し、「ゼロベースで仕切り直し、も
う一度真正面から米国と交渉し合う決意を示すべきだ」と注文を付けた。

 

連立を離脱したことで、最も損をしたのは社民党であろう。普天間基地の移
設問題で妥協することは、確かに社民党の存在意義を失うことに等しかった。
そう言った意味では筋は通せたかもしれないが、間近に迫る参院選において
は相当厳しい戦いを強いられるだろう。民主党との選挙協力は維持するよう
だが、連立は離脱しておきながら票は欲しい、それこそ筋の通らない話だ。
福島党首以外は国会に戻ってこられない情勢とも伝えられ、党自体が存亡の
危機に立たされている。もともと連立が数合わせによるものだっただけに、
早番崩壊するのは当然だったが、何のために連立を組んだのか、それすら分
からないまま、野党になるのは如何なものだろうか。公党が自ら選んだ道で
ある以上、とやかく言うべきではないかもしれないが。