玄葉公務員改革相は18日午前の閣議後の記者会見で、菅首相が消費税率の
「当面10%」引き上げ案を表明したことに関連し、消費税の使途について、
「名目成長率が3%に達してない状況であれば、その財源を需要、雇用を創
出する分野に集中的に使っていくことがあってもいいと個人的には考えてい
る」と述べ、社会保障分野以外への拡大を検討する考えを示した。一方、仙
官房長官は同日午前の閣議後の記者会見で、「たぶん実施する時には、菅
首相が国民の皆さん方に信を問うことになるのではないか」と述べ、引き上
げ幅などが固まり次第、衆院を解散して選挙が行われるとの見通しを示した。

 

具体的な時期はこれからだろうが、菅首相が消費税率を10%に引き上げる
ことを表明したことで、参院民主党からは「参院選を戦っている人たちから
すれば、消費税率が議論になることは想定していない。一般的にいえば、選
挙に悪影響を及ぼすと考えざるを得ない」と批判の声が上がった。もともと
民主党は無駄の削減や予算の組み替えで財源などいくらでも出てくると主張
し、昨年の衆院選を戦ったはずではなかったのか。いざ政権交代を実現して
みると、そんな財源は何処にも無かったと言うのなら、それこそ詐欺である。
そこで消費税を財源に見出したわけだが、自民党も10%の引き上げをマニ
フェストに記載したことで、参院選は消費税の引き上げが争点となった。活
発な論戦を期待するものである。