菅首相は23日午前、沖縄全戦没者追悼式に出席するため、就任後初めて沖
縄県入りした。同日午後には那覇市内で仲井真弘多知事と会談する。首相は
5月末の日米共同声明に基づき、米軍普天間飛行場の同県名護市辺野古への
移設を進める方針を改めて示すとともに、沖縄の基地負担の軽減に努める考
えを伝え、理解を得たい考えだ。首相と知事との会談は、今回が2度目。首
相は21日の記者会見で移設問題に関し、「決めたら後は問答無用にするこ
とは考えていない。進め方は米側とも沖縄の皆さんとも話し合っていきたい」
と述べており、会談を移設に向けた「本格的な話し合いのスタート」と位置
づけている。首相は追悼式に先立ち、国立沖縄戦没者墓苑で献花した。

 

菅首相普天間基地の移設問題で「県民が反対しているのは十分理解してい
る。そのなかで日本の安全保障だけでなく東アジアにおける状況のなかで合
意したことをきちんと引き継ぐのはあるべき姿だ」とし、理解を求める姿勢
を取ったものの、鳩山政権の置き土産は重くのしかかる。「専門者の検討は
8月に終了したから問答無用で実行に移ることではない。沖縄のみなさんに
十分話を聞かせていただきながら、負担軽減も並行的に進められるものは進
めたい」とも発言したようだが、移設のための具体的な工法を8月末までに
確定することが決まっているため、参院選後であり、代表選前である8月末
と言う日程が非常に重要な意味を持ってくるのだ。