自民党谷垣禎一総裁は11日、党本部で記者団に対し「私は総裁選で終戦
記念日に参拝すると言って戦った」と述べ、15日に靖国神社を参拝する意
向を明らかにした。民主党政権の全閣僚がこの日に参拝しない考えを示した
ことに関しては「それぞれの党の考え方がある」と述べるにとどめた。

 

全閣僚が靖国神社を参拝しない方針となった菅内閣に対抗する意味からか、
谷垣氏は8月15日に参拝することを決めたようだ。だが、谷垣氏はかつて
靖国神社の参拝について「戦争で亡くなった方をどう慰霊するかは国内問題
だが、国益にかなう総合判断をすべきだ。周辺諸国や対外関係への配慮がな
いわけにはいかない」と批判的な見解を示していた。むろん、与党と野党の
違いはあるにしても、この方向転換を理解するのは難しいだろう。左傾化
強める菅政権に対して保守のイデオロギーで対抗する、正に時代遅れの考え
方ではないか。与党に復帰しても谷垣氏が8月15日に参拝するのなら話は
別だが、単なるポーズで参拝をされても、祀られた英霊もいい迷惑だろう。