民主党渡部恒三衆院副議長は21日、テレビ東京番組に出演し、9月の
党代表選で小沢一郎前幹事長の擁立論が党内で強まっていることについて「
首相になると検察は小沢氏を起訴できなくなる。彼が今、首相になるという
のは、悪いことをした人間を政治がかばうことになる」と述べ、小沢氏を支
持する勢力を牽制した。小沢氏が代表選に出馬した場合については「党内の
大勢は菅直人首相の再選だ。国民の世論を無視した結果は出ないと確信して
いる」との見通しを示し小沢氏の処遇に関して「55年体制の政治家はだん
だん引退していい。小沢氏は最高顧問にでもなってもらえばいい」と語った。

 

渡部氏も小沢氏同様に自民党を飛び出す前は竹下派に所属し、ある意味で最
自民党らしい議員の一人であった。つまり55年体制下の政治家であった
わけだが、政権交代可能な野党を作り上げ、その役目を果たしたとは言える
のではなかろうか。未だに小沢待望論が民主党では根強いのは、いったい何
故なのだろう。何らかのポストが望めるからなのか、どう見ても見返りを求
めての行動のように見えるのだ。鳩山、菅、そして小沢と代表・首相の顔が
代わり続けることで、我が国が被る損失は計り知れない。会う度に首相が代
わっている国を誰が信用するだろうか。小沢氏は菅首相に言われたように、
しばらく静かにしていた方が良いのではなかろうか。