民主党代表選で再選を目指す菅首相は29日、鳩山前首相がロシアから帰国
するのに合わせ、同日夜にも鳩山氏と会談する。首相は、小沢一郎前幹事長
との仲介役を果たした鳩山氏が小沢氏を支持するに至った理由などについて
説明を求めるほか、挙党態勢を構築する考えを改めて鳩山氏に伝え、再選に
向けた理解を求めるものとみられる。民主党内では、首相と小沢氏の対立が
先鋭化した場合、党分裂の危機につながるといった懸念が広がっており、鳩
山氏の再調整で対立が回避されることを期待する声も出ている。首相は28
日、視察先の北九州市内で記者団に、代表選について「私が再選された場合
には、すべての党員、議員に力を振るってもらえるような態勢をつくりたい」
と述べ、党分裂などにはならないとの見方を強調した。

 

鳩山氏は「小沢さんに民主党に加わっていただき、政権交代が成し遂げられ
た。私を首相にまで導いていただいた。恩返しをすべきだと思っている」と
いきなり小沢支持を打ち出し、そのままロシアに渡ってしまったため、鳩山
グループの面々も戸惑ってしまった。菅首相には挙党態勢が取られるならと
言う条件付きの支持を打ち出していたわけだが、180度反転したのは何故
だろうか。恩返しなどと言う情で動いたわけではあるまい。鳩山グループ
全員が同じ投票行動はしないにしても、菅首相にとっては脅威であろう。そ
れにしても、自らの辞任と道連れに幹事長職から退かせた小沢氏を支持する
鳩山氏の考えが理解出来ない。何のための辞任だったのか、良く分からない
まま代表に返り咲こうとする小沢氏に反発が起きるのは必至だろう。