中国外務省の姜瑜副報道官は11日、沖縄県尖閣諸島周辺で日本の海上
安庁巡視船と中国漁船が衝突した問題を受け、9月中旬で調整されていた東
シナ海ガス田開発に関する日中両政府の条約締結交渉の延期を決めたと発表
した。中国では船長の逮捕、拘置決定に対する反発が強まっている。中国側
の対日強硬姿勢は国内世論に配慮するとともに、速やかな船長釈放に向け日
本側に圧力をかける狙いもあるとみられる。姜報道官は、船長の拘置決定に
ついて「強烈な不満と厳重な抗議」を表明。尖閣諸島は中国固有の領土とあ
らためて主張し、日本側の行動は「国際法、常識に違反しており無効だ」と
批判。「日本側が暴挙を続けるなら、必ず報いを受けるだろう」と警告した。

 

代表選に注目が集まる中で、狙ったかのように中国漁船が尖閣諸島周辺に出
没し、領海内で海上保安庁の巡視船に衝突。公務執行妨害で漁船の船長を逮
捕したものの、中国側は反発し駐中国大使の丹羽大使を呼び付けて抗議して
いる。むろん、国内向けのポーズと言うこともあるだろうが、領有権は中国
にあるとの主張を決して取り下げることは無いだろう。今回逮捕された船長
の祖母が心労のために急死した、との扇情的なニュースも流れており、これ
をそのまま垂れ流している我が国のメディアもどうかと思うが、民主党の新
代表にとっては宿題が一つ出された状態で就任することになるだろう。過剰
な配慮をすること無く、あくまで尖閣諸島は我が国の領土であることを明言
し、毅然とした態度で臨むべきであろう。