改造内閣は17日夕、皇居での閣僚認証式を経て発足した。菅直人首相は、
外相に前原誠司国土交通相総務相片山善博鳥取県知事、国家戦略担
当相に玄葉光一郎民主党政調会長を起用し、仙谷由人官房長官野田佳彦
務相らを留任させる閣僚人事を決定。首相官邸で同日夜、初閣議を開いた後、
記者会見に臨み、政権運営の基本方針を明らかにする。首相は主要閣僚に小
沢一郎元幹事長と距離を置く実力者を据える一方、小沢氏の議員グループか
らは一人も起用しなかった。岡田克也幹事長の登用と併せ、「脱小沢」路線
の継続が鮮明になった。

 

代表選が終わった後はノーサイドとしておきながら、挙党一致ではなく脱小
沢路線の継続をすることとなった。菅政権の軍師と称される仙谷官房長官
「首相は挙党態勢を十二分に意識して、適材適所を意識して組閣した」と述
べたようだが、自らの意向も色濃く反映させたのではないか。鳩山内閣をほ
ぼ居抜きで引き継いだ菅首相にとって、自身が組閣した内閣を率いていくこ
とに感無量かもしれないが、現実は厳しいもので、ねれじ国会をどう乗り切
るかが当面の目標となる。10月上旬に召集されるであろう臨時国会にして
も、補正予算を提出しても簡単には成立しないだろう。そして、小沢支持派
をどう扱っていくのか。党内に敵を作っては前進など出来はしない。