政府は21日午前の閣議で、副大臣22人と政務官26人を決定した。これ
により、各府省の政務三役が出そろい、改造内閣の陣容が整った。この後、
横滑りを除く新任の副大臣16人は皇居で認証式に臨み正式に就任した。菅
直人首相は先の閣僚・民主党役員人事で、代表選を戦った小沢一郎元幹事長
のグループから1人も起用せず、「脱小沢」路線を継続したが、副大臣と政
務官には同グループからも登用し、挙党態勢に一定の配慮をした。国民新党
からは引き続き副大臣政務官を1人ずつ起用した。

 

脱小沢路線の継続は支持率に反映され、各メディアの調査でも60%を超え
ているようだ。むろん、高い支持率によって党内の反対勢力を抑えられるほ
ど甘くは無く、小沢グループから副大臣政務官に起用することで、一定の
配慮を示しているわけだが、小沢グループにとっては、このような人事で納
得はしないだろう。彼等の自信の根拠は代表選における国会議員票に尽きる。
206対200とほぼ拮抗した数字だっただけに、もっと配慮しろと不満を
募らせているのではないか。一兵卒としての小沢氏が動く時はいつなのか。
このまま本当に小沢氏の政治生命は終わるのか、マスコミも騒ぎ立てている
ようだが、国会が開かれれば「ねじれ」に対峙する菅政権である。連立の組
み替えを含め、何らかの動きはあるだろう。