社民党が年内の取りまとめを目指す「党再建計画」の素案が22日、分かっ
た。民主党政権との関係について、米軍普天間飛行場の移設先見直しなどを
条件に「閣外協力または政権復帰を早急に協議すべきだ」と言及している。
30日にも党本部としての案をまとめ、地方組織に提示する。ただ、素案で
は、社民党が求める同飛行場の県外・国外移設までは明記していない。党内
からは「あいまいな条件で政権復帰を急ぐのは間違いだ」との異論が出てお
り、調整は難航しそうだ。 

 

社民党が連立を離脱したのは普天間基地の移設が現行案に回帰したことによ
るものであった。これはこれで筋を通したと言えるのだが、参院選では完全
に埋没し結果を残せず、社民党の次代を担うはずだった辻元議員が離党した
り、党勢は日増しに弱まっているのが現状だ。そこで再び民主党に擦り寄ろ
うと言うのが再建計画なのだろうか。あまりに節操の無い計画に失笑してし
まうが、党内から異論が出るのも当然だ。菅首相普天間基地の移設を日米
合意に基づいて進めていく、と明言している以上は社民党の主張を聞くこと
は無いだろう。社民党に価値を見出すとすれば、衆院での再議決に必要な3
分の2を確保出来ると言うことか。それを政権復帰のための交渉材料とする
ようでは、もはや公党としての自己否定そのものであろう。