菅直人首相は30日、小沢一郎民主党元代表の国会招致問題に関し、同行記
者団に対し「それぞれの役回りに苦労をかけている。もうちょっと(岡田克
也幹事長らに)苦労をかけるしかない」と述べ、当面は岡田氏らの対応を見
守る考えを示した。野党が小沢氏の証人喚問を要求する一方、小沢氏は岡田
氏の面会要請に応じていない。これに関し、首相は「(日本に)帰れば状況
を詳しく聞かなければならない」と述べた。2010年度補正予算案の審議
に入る11月1日の衆院本会議に野党が欠席する構えをみせていることにつ
いても「帰ってから報告を聞く」と語った。 

 

菅首相は小沢氏の国会招致問題を岡田幹事長に丸投げしたまま、自らは動く
つもりはないようだ。小沢氏の問題が解決しないことには、菅政権の国会運
営はうまくいかないはずだが、それでも任せっぱなしでは指導力が問われる
ばかりだ。衆院補選に敗北したことで、ますます菅首相の求心力は失われて
いる中で、対中国外交では失態続きと支持率回復の兆しは無い。単に手詰ま
りなだけなのか、何か策でもあるのか、民主党は追い込まれつつある。小沢
氏を国会に招致するかしないかは、あくまで民主党内で処理出来る問題のは
ずだが、その判断すら出来ないのだろうか。このままレームダックと化した
まま、政権の座にいられても困るのは我々日本人である。