オバマ米政権の任期前半の評価が問われた中間選挙は2日、全米各地で順次
開票が始まった。高まる政権への不満を追い風に、野党・共和党が躍進する
見通しで、下院では4年ぶりに過半数を奪還する公算。上院で民主党が多数
を維持できるかが焦点だ。中間選挙は、オバマ大統領の今後の政権運営や2
012年の次期大統領選に影響を与える。大統領は、共和党の意向にも配慮
した綱渡りの議会対策を迫られ、新たな実績づくりを思い通りできないなど
厳しい再選戦略を余儀なくされる。

 

初の黒人大統領としてアメリカの政治史に名を刻んだオバマ大統領であった
が、就任から2年が経ち、その熱狂は醒めている。草の根の保守運動である
ティーパーティー」が全米で広まり、野党・共和党躍進の原動力となって
いる。景気後退の影響で失業率は上がり、それを打開出来ないオバマ政権へ
の不満が今回の中間選挙の結果に反映されることになるのだろうが、これに
よって共和党は議会運営を主導権を握り、オバマ政権の残り2年間は厳しい
舵取りを迫られる。強烈な揺り戻しの中、米民主党はどこまで踏ん張れたの
だろうか。「Yes,We Can!!」を合言葉に大統領選を勝ち抜いた
オバマ大統領は苦境に立たされている。