民主党小沢一郎元代表が3日、自らの資金管理団体政治資金規正法違反
事件を説明する国会招致を拒む考えを表明した。国会説明が必要だとしてき
た岡田幹事長との対立は、いよいよ深まることになった。小沢氏は、岡田氏
からの会談要請に対し、「『どういうことでしょうか』というやり取りを1、
2回した」と語り、会談の趣旨が不明確であることを理由に拒んだことを明
らかにした。その後、「国会の中でやるのは、司法と立法の関係で妥当では
ない」と返答したという。今後の面会の可能性についても、岡田氏が衆院
治倫理審査会への出席を要請する考えであることを踏まえ、「政倫審に出る
べきだという議論が前提では、ちょっと違うのではないか」と述べ、否定的
な考えを示した。

 

小沢氏は10月7日に「国会で決めた決定に私はいつでも従う」と述べてい
たはずだが、結局は前言を翻す形で政倫審や証人喚問に出る考えは無いと表
明した。それも、インターネットの生放送番組内であったことが、再三面会
を要請していた岡田幹事長へのあてつけにも見える。面会を要請してもまと
もな返事すらもらえず、側近に電話をかけても誰も出ない。政権与党の幹事
長が一議員にすら会えないと言う異常事態に、菅首相はまだ丸投げを続ける
のだろうか。指導力を発揮する場面は今しかないはずだが、静観を決め込む
のは誰かの入れ知恵か。いずれにしても、小沢氏の問題を片付けないことに
は野党の攻勢は続くであろうし、民主党の自浄能力が問われることだろう。