沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を撮影したとみられる海上保安庁のビ
デオ映像がインターネット上に流出した問題で、石垣海上保安部では、映像
の管理が検察当局と比べて格段に緩かったことが6日、海保関係者の話で分
かった。事件から約1カ月後に映像の取り扱い規則が厳格化されるまで、記
録を残さずに映像を持ち出したりコピーしたりすることが可能だったという。
石垣海保は流出したものと同じ44分間に映像を編集し、那覇地検に提出し
たことが判明している。海上保安庁は6日、映像の管理状況などを調査する
ため、担当官2人を石垣海保に派遣。法務省も早ければ週明けにも職員を那
覇地検に派遣する方針。

 

中国漁船衝突事件を巡る対応は鈍かったのに対して、衝突の様子を撮影した
映像が流出したことが分かると犯人探しに躍起になる。確かに情報管理の面
から、こんなに簡単に流出しては問題だとは思うが、この力の何割かでも事
件が起きた際に発揮して欲しいものであった。中国政府から、流出が起きた
ことに対して関心と憂慮が伝えられたようだが、仙谷官房長官は「事実関係
が調査できればしかるべく説明を申し上げることになる」と語った。国民に
は事件についてろくに説明もせず、中国には説明を申し上げる、とやけに謙
った言い方をするものだ。菅政権が迷走を重ねたことで我が国の国益を大き
く損なっているが、いったいどの国の方を向いて政治をしているのか大いに
疑問である。