国民新党亀井静香代表は20日午前、テレビ東京の番組に出演し、同党が
今国会成立を目指す郵政改革法案に関して「歯を食いしばってでも連立の中
に残って、小泉内閣のやった間違ったことを正す。国民新党だけではやれな
いから、民主党の力を使わないといけない」と述べ、成立が先送りされた場
合でも連立政権を維持する考えを示唆した。民主党国民新党は、郵政法案
の速やかな成立を図ることで合意。しかし、民主党内には、同法案成立には
12月3日までの今国会会期の延長が不可欠で政局の波乱要因が増すことか
ら、次期通常国会に先送りすべきだとの意見が出ている。

 

参院を野党に押さえられてしまったことで、国民新党との連立に意義を見出
すことは、民主党にとっては難しいだろうが、それは国民新党にとっても同
じことかもしれない。亀井代表が言うように、小泉内閣がやった間違ったこ
とを正すため、とは言うものの国民新党は日に日に影が薄くなり、その存在
は極めて希薄である。民主党政権がグラつく中で、国民新党が強く成立を望
む郵政改革法案についても、事実上の棚上げ状態だ。力を発揮しようにも、
相手にされていないのが実情であって、連立とは言い難いのではなかろうか。
政権交代後、国民新党社民党と共に小政党ながらも民主党を揺さぶる力を
見せた。その力すら失われてしまったとすれば、党の存亡に関わるだろう。